最近読んでチョー面白かった本です。
「吉里吉里人」上・中・下巻 井上ひさし 新潮文庫
もともと世に出たのが昭和56年ということで、
決して新しい本ではなく、
タイトルは聞いたことがあったのですが、
いままで読む機会がありませんでした。
が・・・
もっと早くに読んでおけばよかった・・・
とりあえず、今年一番おもしろかった本です。
あまり核心に触れると、
これから読む人に悪いので軽くだけ。
東北地方の吉里吉里村が
日本からの独立を宣言して吉里吉里国となります。
で、小国ながらも独立を勝ち取るために
いろいろな戦略があるんですが・・・
以前、「街道をゆく」の沖縄編で
僕は確か
「沖縄は日本から独立する権利があるのでは?」
みたいなことを書いたことがあります。
アイヌに関しても同様の考えを持っているので
この話は非常に面白かったです。
ちょっと話は変わりますが、
近年、国連でも
世界の先住民族の権利を認める向きの宣言(だったかな?)が
発表されています。
で、それをうけて、日本の現首相が
「アイヌが先住民族かどうかは断言できない」
(つまりアイヌの先住民族としての権利は認められない)
旨の発言をしていました。
個人的にはちょっとガッカリでした。
政治家というのは
言辞を弄しているだけの存在だな、
というのが率直な感想です。
「石川啄木の記事以来、あれほどは盛り上がってないですね」
と言われました…
未成年は読むなって書いたのに…
下ネタでしか盛り上げれないのか…
(リアルでも下ネタになるとノリが良くなると言われます…)
そんな女子高生には
「俺の部屋のぞいたら妊娠するぞ〜」
とセクハラ全開の発言をしてやってます。
(生徒の親御さんがこれを見ないことを願ってます。
もしご覧になったら、笑って見逃してください)
久しぶりの記事に何を書こうかちょっと迷ったので、
無難に、勝手にシリーズ化させている「最近の読書」で。
「笑う警官」佐々木譲 ハルキ文庫
この人はかなり好きな作家の一人です。
バイクの話、企業、戦争、時代もの、その他、と
かなりいろいろなジャンルの話を書く人なんですが、
大きな共通点は(僕の主観によるんですが)
ほとんどの話の主人公の骨が硬いことです。
カルシウム取り過ぎ〜!
ではなくて
硬骨漢である ということです。
集団の事情、時代の流れ、権力、等、
逆らい難いものはいろいろあるのですが、
それらよりも
自分の中のルール というものを
大切にしよう、という人物が多いように感じます。
当然、損な生き方になるんですが、
損得勘定をあえて無視して(意識しないわけではないが)
自分のルールに忠実であろうとする姿勢はカッコいいです。
が、文章は変にゴツゴツと武骨ではなくて、
翻訳もののようにスタイリッシュなのも魅力の一つです。
個人的には
「ベルリン飛行指令」
「エトロフ発緊急電」
「ストックホルムの密使」
の、太平洋戦争を扱った3部作がチョーおすすめです。
これはマジで面白いです。(あくまで僕的に)
今回の「笑う警官」は北海道警が舞台で、
(筆者は北海道出身で北海道が舞台の話がけっこう多いです)
上記のとおり、組織の都合よりも、
自分の信じる正義を貫こうとする主人公を中心とした話です…。
詳しくは読んでください、ハハハ。
司馬遼太郎の紀行文です。
この本を最近読みだしたのですが、
全43巻ということで当分読書の感想が
この本についてのみになりそうです。
1巻 甲州街道 長州路 ほか
「湖西のみち」
滋賀県あたりは渡来人の村が多くあったそうです。
結局日本の文化文明は大陸から多くの人がやってきたところから
始まっており、「万世一系」とか「神国日本」とかいう言葉に
興味がないというか、むしろ嫌いな僕としては
今でも残っている彼ら渡来人の足跡というのは面白いです。
右翼の人には叩かれるかもしれませんが、ハハハ。
2巻 韓のくに紀行
朝鮮半島を旅する話ですが、前置き?として日本でも
朝鮮と最もかかわりが深かったであろう対馬にも訪れています。
昔の対馬は米の収穫も少なく、朝鮮との貿易で米を確保していたそうです。
そこで元禄時代の対馬の奉行が
「海島孤立し、食を他国に仰ぐ。
豈(あに)生命を保つの義ならんや」
(対馬は孤立した島で、食料を外国に頼っている。
どうして命を保っていける道理があろうか、いやない。
たぶんこんな感じの訳になると思います。)
と訴えてコメに頼らない食習慣づくりを進めていったそうです。
今の日本に当てはめてみるとどうでしょうか。
真剣に食料の自給率の低さを気にしている人ってどれくらいいるんでしょうね〜。
「コメは聖域!」みたいなことをいう政治家とかいますが
あれは農協からの票が大切なだけ、って感じしかしません…
何でコメだけなの?と思ってしまいますし。
3巻 陸奥のみち、肥薩のみち、ほか
昔は陸奥(東北)は蝦夷(えぞ、えみし)と呼ばれて、
討伐の対象になっていましたが。
司馬さんの見方はわかりやすくて。
要は律令国家を形成していくにあたって
コメを作らない奴ら(まだ縄文的生活を送っている人達)は敵だ!
大和朝廷の日本支配の過程は
コメづくりを広める過程にほかならなかったのか、
と感じました。
上代の大和朝廷の一番の仕事は池を作ることだったそうです。
また、皇室の最大の行事は新嘗祭(収穫祭のようなもの)で、
コメづくりとの強いかかわりがあったようです。
そういえば、中国でも伝説時代の帝王、堯・舜・禹なんかも
暦や治水、といった農業に関係することで功績があったみたいですし。
まあ、確かにコメ作りが始まって、養える人口が爆発的に増えたのは
確かでしょうし、その恩恵を多くの人に伝えようとしたのでしょうが。
(実際は恩恵というより、そうすることで租税を納める人間を
増やしたかっただけでしょうが)
やはり「大きなお世話」ということでしょうか。
江戸時代は冷害による飢饉がおこると、
東北では人肉食が頻繁に起こったようです。
現代でこそ、品種改良が進み、今では北海道が
日本一のコメの生産地になっていますが(確か)、
そこに至るまでに東北の農民の苦労(娘を売るしかない、とか毎年出稼ぎが必要、とか、)がどれほどあったか、
と考えてしまいました。
話が長くなるので、1冊読んだら書いていこうと思います。
もう1週間以上前にこの本を読んでいたのですが。
いろいろ考えさせられることが多く、正直な話
考えてもよくわからないところも多いのですが、
書かないと忘れてしまうので(笑)
自分の書きたいことだけ書かせてもらいます。
「歎異抄」は浄土真宗(別名 一向宗)を開いた親鸞の言行について
その弟子の唯円が書いたものといわれています。
念のため、浄土真宗というのは「南無阿弥陀仏」という念仏さえ
唱えればどんな人間でも極楽浄土に行けるって教えです。
阿弥陀如来は愚かな人間たちを救いたい、
極楽浄土に来れるようにしてあげたい一心で
このことを阿弥陀如来の「本願」といい、
それを成し遂げる阿弥陀如来の力を「(絶対)他力」
というそうです(たぶん、です)。
で、僕が一番驚いた、というか感心したのは
親鸞と弟子の唯円の次の会話。
唯円「念仏を唱えてもあまりありがたく感じないのですが。
それに極楽浄土に行きたいともあまり感じません。」
親鸞「そうか。実は自分もそう思ってた。」
ええ〜!自分で念仏さえ唱えれば極楽往生間違いなし、
って言っといて、それはないんじゃない…?
一応、親鸞の言葉には続きがあって
親鸞「こんな不完全な人間だからこそ
阿弥陀如来がお救いくださるのだ。」
続きがあるからこそまだ納得もいくのですが、
人に念仏の大事さを教えておきながら、
自分ではそれを疑ったりしていることを言ってしまう。
宗教家どうこうではなく親鸞(弟子の唯円も)という人間の
正直さにちょっとしたショックさえ受けました。
ちなみに親鸞は多くの弟子をとることもせず、
教団を組織だてることもなかったようです。
が、親鸞の子孫が宗祖となって巨大教団化します。
戦国時代の一向一揆を指揮したのは彼らですね。
さらに彼らは一揆衆に
「進者極楽往生(進むものは極楽浄土へ)
退者無間地獄(退くものは無間地獄へ)」
という旗を持たせて戦わせます。
もうこうなると親鸞の教えも何もあったものではありません。
宗教は教団化が進む過程で本来の教義から
かなり逸脱したものになることが往々にしてあるようです。
その辺も宗教というものにうさんくささを感じる大きな理由です。
ちなみに僕は宗教に対する興味は多少ありますが(好奇心で)、
信じる神様仏様はありません。
改めて読んだら、わけのわからない話になってました…
ごめんなさい。
読んでくださった方には感謝を。
一度ここまでで記事を書いたのですが、少し追記を。
「宗教に対するうさんくささ」
という言葉を使いましたが、あくまで僕個人が感じているもので
宗教を信じている方を愚弄するつもりはありません。
僕自身が宗教を持たないことを攻撃されない限り、
他の方の信教に対して喧嘩を売るつもりはないですし、
何らかの宗教を信じられるのは全くの自由と思っています。
もし不愉快な表現などがあればご指摘ください。
「怪しいお仕事!」新潮文庫
「危ないお仕事!」新潮文庫 すべて 北尾トロ
先日この著者の裁判についての本が面白かったので
他の本も読んでみました。
「キミは他人に…」
普通ちょっとためらってしまうことに
筆者が挑戦するという本。
たとえば
・知らない人(同性)に話しかけて一緒に飲みに行く。
・人前で自分で作った詩を詠む。
・学生時代好きだった女性にそのことを告白する。
筆者がちょっとした勇気を出してチャレンジするんですが、
なかなかうまくいかないのが笑えます。
ただ、電車でマナーの悪い若者に注意をする、という
チャレンジをして、若者に逆襲され、
周囲の人がそれを見て笑っていた、という話は
日本の社会のレベルというか、民度の低さを
感じてしまいました。
「怪しいお仕事!」
興信所、競馬予想会社、賭博師、など
一般的とはいえない仕事?に就く人たちを
取材した話。個人的には賭博師の話が面白いです。
「危ないお仕事!」
「怪しい…」と結構かぶるところもありますが、
興信所、超能力開発セミナー、ダッチワイフ製造業者、など
やはり普通とはいえないところを取材したり、
筆者が実際に体験したりしています。
この筆者、かなり正直者で自分が怖いと感じたことや、
普通もっとかっこつけたくなるところを、
率直に書いているので好感が持てます。
たまにはこういう軽め?の本も面白いですね〜。



